食料市場を通して世界中がつながっているという話。
日本は小麦の80%以上を輸入に頼っており、アフリカの貧しい国々の多くも小麦の大部分を輸入に頼っている。そのため、日本とこれら国々の小麦価格は国際市場を通してつながっている。そして、日本では些細な値上がりであっても、貧しい国々では生活への影響が大きく暴動を起こすほどに人々の不満が高まることがある。小麦価格の上昇は、異常気象などによる農作物の不作のせいだけでなく、バイオ燃料の需要拡大によるトウモロコシ価格の高騰のせいでもある。つまり、農業生産だけの問題ではなく、社会経済の問題でもある。